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最終更新日:2017年10月25日

木話02:木表と木裏の話。
一般的な木材が木表に反る理由。サーモウッドが木裏に反る理由。
・ウッドデッキの床板は木裏使用、和室造作材は木表使用、片面塗装はどちらに反るか 。

木材には木表と木裏があり、一般的には木表に反ります。

木表と木裏について

木材の木表と木裏木材の木表と木裏の説明図木材は四角形ですが、原材料の丸太は円状で年輪も円状です。
木材(製材品)の丸太の中心部(心、しん)に近い方を木裏、丸太の表面に近い方を木表と呼びます。右の図でご確認下さい。

木材関連の書籍では、木裏は丸太の半径方向木表は丸太の接線方向と記載されます。
年輪の木目では、木裏は柾目となる傾向あり、木表は板目となる傾向があります。


板状の製材品で、木材の長辺2辺を柾目とする製材方法を柾目挽き、長辺2辺と短辺2辺(すべての辺)が柾目の木材を四方柾と呼びます。柾挽きでは木表と木裏は存在しません。四方柾では木表と木裏が混在します。

木材が木表に反る理由(一般的な木材)

「ウッドデッキ床板は木表に反るため木裏を上にして使用する」との説明は正しい説明ですが、満点ではありません。
何故、木材が木表に反るのかを理解いたしますと、木表ではなく木裏に反る木材や状況が有ることが理解できます。
一般的には、木材は木表に反るとの前提でウッドデッキなどを作成して下さい。


木材は木表に反る木材は木表に反るの説明図


一般的な木材が木表に反る理由は次の通りです。

  1. 木材の含水率が平衡含水率より高い:未乾燥材だけではなく一般的な乾燥材でも含水率は平衡含水率より高い状態で販売されている。
  2. 平衡含水率になるまで木材の含水率は下がる:木材は含水率が低くなると収縮する。
  3. 収縮率は木表と木裏では異なる:木表の収縮率は木裏の約2倍である。
  4. 木表の収縮は木裏の2倍のため木表に反る:木表に反った状態で木材の含水率は安定します。

含水率が高い木材ほど、そして収縮率が高い樹種ほど木表反りは大きくなります。また、乾燥が進むにつれて板目(木表)には干割れが発生しやすくなります。

木裏に反る木材(サーモウッド)

前項で木材(未乾燥材、乾燥材)が木表に反る説明をしました。
では、平衡含水率以下の乾燥材は木表木裏のどちらに反るでしょうか。
平衡含水率以下の乾燥材は、大気の水分を吸収するめ含水率が平衡含水率となるまで膨張します。


サーモウッドが木裏に反る説明図サーモウッドが木裏に反り説明図


サーモウッドの生産工程と含水率

  1. サーモウッド処理では、含水率を0%(全乾状態)にしたのち水蒸気で含水率を4%から6%に整えます
  2. この時の形状は木表に反っています
  3. 次の工程で反りを取り除くためプレーナー加工し長方形とします
  4. 平衡含水率より低い含水率4%から6%の木材(サーモウッド)のできあがりです

サーモウッドは水分の吸収排出機能が半減していますので、サーモウッドの平衡含水率も原材料の半分となります。原材料木材の平衡含水率の変動幅が8%から16%であれば、サーモウッド処理後は平衡含水率が4%から8%(僅か4%の変動幅)となります。
平衡含水率の半減は、膨張収縮率の半減であり、このためサーモウッドは寸法安定性が良い木材となっています


それでは問題です。木表に反る木材を木裏に反らす方法は?

ヒント:木裏の収縮率を木表の収縮率以下とする方法をお考えください。
「答え」は、このサイトには記載しておりません。
ご自身で、お答えが正しいか実験などでご確認下さい。

「木表反り」方法がお分かりでも、一般的な木材ではデッキ床板の木表使用はお勧めいたしません。木表は板目のため「干割れ」の欠点発生が顕著となります。
和室造作材は木目の綺麗な木表を見せる(木表使用)のが一般的です。または柾目を使用します。